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イスラエルで強まるアフリカ移民排斥感情
産経新聞 6月10日(日)10時36分配信

 【海外事件簿】イスラエルが首都と主張するエルサレムで4日、アフリカ系移民の住むアパートに火がつけられ、住人4人がやけどを負うなどする事件が起きた。同国では近年、増加する不法移民に対する排斥感情の高まりとともに暴力的な事件が頻発。国会議員らの中には移民への憎悪をあおる者もおり、社会不安の種となっている。(カイロ 大内清)

 「この地区から出て行け!」。

 現地からの報道によると、放火現場のアパートの外壁には、襲撃犯がスプレー塗料で書いたとみられるヘブライ語の落書きが残されていたという。

 アパートはエルサレムの中でも貧しい地区にあり、住人18人は全員がアフリカからの移民だった。唯一の出入り口につながる廊下に火が放たれたのは午前3時ごろ。一歩間違えれば住人全員が焼死しかねない悪質な犯行だった。

 事件を受け、同国外務省は「このような犯罪は決して正当化されない」と非難する声明を発表した。

 イスラエルではここのところ、ユダヤ系住民によるアフリカ系移民に対する暴力事件が後を絶たない。

 5月下旬には最大都市テルアビブ南部の貧困地区で、移民がユダヤ系の職を奪っているとして政府に対策強化を求めるデモが行われ約千人が参加。フランス通信(AFP)によると、極右政党所属の国会議員が激しく移民排斥を訴えたことなどをきっかけにデモ参加者の一部が暴徒化し、アフリカ系移民の経営する商店などが略奪される事態に発展した。

 この事件では約20人が逮捕されたが、一週間後には再び同様のデモが起きている。移民に対する嫌がらせや小競り合いは日常茶飯事だ。

 イスラエルの人口は現在、約760万人。そのうちアフリカ系移民は約6万人とされる。その多くは、エリトリアやスーダン、南スーダンなどからエジプト東部シナイ半島を通って不法入国しているとみられていることから、エジプト当局に対し国境管理の強化を求める声も強い。

 ただ、現在のエジプトでは、親イスラエル路線をとったムバラク政権が昨年2月に崩壊したことに伴う政情不安が続いている上、もともと強かった国民の反イスラエル感情が噴出しやすい状況にある。イスラエル政府としても、戦略上重要な友好国であるエジプトとの関係を維持するためにも、強硬に要求を突きつけることはできない状態だ。

 一方、右派などの移民排斥論者には失業問題への不満のほか、将来的に出生率の高いアフリカ系の人口が急増すれば「ユダヤ国家」イスラエルの“純血”が汚されるとの危惧を抱く者が少なくない。

 その半面、同国には、第2次大戦中のナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)後に誕生した国として、移民に対して寛容な姿勢を貫くべきだとの考え方も存在する。移民問題は国家の理念をめぐる対立をもはらんでいるといえ、それだけに今後も激しい論争の的になると予想されている。

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最終更新:6月10日(日)14時9分










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