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2010-10-30
イージス艦きりしま ハワイでの弾道ミサイル迎撃試験に成功
◆現在まで75%の迎撃成功

 ハワイのカウアイ島沖において海上自衛隊のミサイル護衛艦きりしま、がイージスシステムとSM-3ミサイルにより弾道ミサイル迎撃試験に成功しました、防衛省発表です。

 護衛艦「きりしま」SM−3ミサイル発射試験の結果について・・・平成22年10月29日防衛省 弾道ミサイル防衛(BMD)機能を付加するための改修が進められてきたイージス護衛艦「きりしま」は、10月29日(現地時間28日)にハワイ・カウアイ島沖においてSM−3ミサイルの発射試験を実施しました。この試験の概要は、以下のとおりです。

・ 12時06分(現地時間17時06分)、カウアイ島の米海軍ミサイル発射試験施設から、この試験を支援する米軍が標的である模擬弾道ミサイルを発射。
・ 12時09分(現地時間17時09分)、イージス護衛艦「きりしま」がSM−3ミサイルを発射。SM−3ミサイルは、大気圏外において標的に命中。
◆http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/10/29c.html

 防衛省は射程が1000kmを超えるSM-3を搭載した海上自衛隊のイージス艦を弾道ミサイル防衛の第一の盾と位置付けていまして、こんごう型四隻、DDG173こんごう、DDG174きりしま、DDG175みょうこう、DDG176ちょうかい、が任務に当たっています。2007年12月18日にハワイ沖で初めてのミサイル迎撃試験に参加、高度100km以上の高高度にある目標を迎撃することに成功しており、2008年12月20日には不意迎撃状況を再現し、ちょうかい、が迎撃試験に臨んだのですがSM-3の不具合により迎撃は失敗しました。

 2009年10月27日に、イージス艦みょうこう、が同じく迎撃情報を受けず不意迎撃試験に臨み、2009年の試験で成功、続いて昨日の10月29日に、きりしま、が迎撃試験に臨み成功しました。実際の弾道ミサイル防衛では、イージス艦の撃ち漏らしに際しては陸上配備の航空自衛隊高射隊が運用するペトリオットミサイルPAC-3が臨みます。

 弾道ミサイル防衛は、かつて迎撃が不可能とされた極超音速で高高度から落達するミサイルへの唯一の対処法であり、加えて迎撃不可能であった弾道ミサイルに核を搭載する脅威に対して、核兵器を持たない日本が核保有国からの核兵器による恫喝を拒絶することが唯一可能な手段となっています。

 イージス艦一隻を弾道ミサイル迎撃が可能なようにシステムを改修する費用は250〜300億円掛かりまして、SM-3一発の費用も20億円に達します。他方で弾道ミサイルの同時飽和攻撃を受ければ対処できなくなりますし、ミサイルをイージス艦が警戒態勢に配置されていない時期に発射されれば万事休すとなってしまいます。

 他方で、核兵器を日本が運用する場合、相互確証破壊を実現するためには多くの弾道弾と戦略ミサイル原潜か大陸間弾道弾という運搬手段と、核攻撃を受けた際に何処から攻撃を受けたのかを感知する全地球規模の警戒監視網を構築しなければならず、それこそ防衛費を二倍以上に増額させなければなりません。

 弾道ミサイル防衛は、核兵器を日本は持たないという国是をもちつつ、核兵器の恫喝を拒否する唯一の選択肢で、この手段としてのイージス艦による迎撃試験成功は朗報なのですが、今後はより即応して対処できるようミサイル防衛にあたるイージス艦の増勢を図るとともに、現在は米軍からの情報に大きく依存している迎撃情報、その早期警戒網の充実を期待したいですね。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

投稿日 2010-10-30 防衛・安全保障 | リンク用URL
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